秋

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2008年10月15日

秋

肌寒くなってきた。

なぜか、これまで出会ってきた方々の顔が思い浮かぶ。

「元気だろうか・・・。」

以前、大変お世話になった

とある印刷会社の社長を夢に見て、

どうしようもなく声が聞きたくなり、先方の社長忙しさも

顧みず受話器を手に取っていた。

その社長は心臓を弱くしており、

その声聞きたさに、さらに拍車がかかった。。。

トゥルルルル...トゥルルルル...

「プレアの香川と申します。ご無沙汰しております。」

（ドック...ドック...元気かな。。。）

「森社長、いらっしゃいますか。」

（ドック...ドック...お願いだ！居てくれ！）

森社長：もしもし香川君元気かえ？どげーしよんの？

俺の心は一気に温かい気持ちに包まれた。

何なんだろう、この安心感、温かさ、込み上げる気持ちは。

遠く両親と離れたことのない自分に実際の胸中は分かりませんが、

親元を離れ、ずっと連絡を取っていない息子が

何年かぶりに実家へ電話をするときに似ているのではないか

と感じました。

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独立当初。もう、7年前になりますか。

俺は生活費を稼ぐため住宅街をセールスで走り回っていた。

ドアホンを鳴らす指が、ふと止まる。

「もう、押すのを止めようか。」　「他の住宅街に移動したほうが・・・」

「このまま、どこか遠くへ行こうか・・・」

家族を養わなければという焦りとは裏腹に、

契約が取れない現実に打ちのめされていた。

俺は、他人の家の玄関先で数分間、立ちすくんでいた。。。

あす以降に続く。